さっき、テレビでちょこっと、高橋大輔が出ているのを見た。
現役時代よりもかっこよくなってないか?
今日のテーマは, 商多様体 です.
pdf にまとめました.
商多様体の他にも話題がありますが, 商多様体については目次を見れば,
何ページ目に記載があるのか, すぐにわかります.
商多様体の基本定理は, X を多様体, R を X 上の同値関係とする時,
X/R 上に多様体構造がただ一つ存在し, 標準射影 X → X/R が submersion
になるための必要十分条件は, R のグラフ C が X × X の部分多様体であり,
尚且つ 射影 pr_1 :C → X が submersion になることである, というものです.
商多様体の応用については, リー群 G の閉部分群 H による商 G/H
(left coset space) に多様体構造がただ一つ定まり,
標準射影: G → G/H が submersion になるという定理です.
この定理の証明そのものは, 上記 pdf で証明を与えた商多様体の基本定理
ブルバキのリー群とリー環ではもっと一般の形での定理を述べています.
つまり, X を多様体, G をリー群とし, X に G が左から作用しているとします.
この時, orbit space X/G に多様体構造がつき, 標準射影 X → X/G
が principal G-bundle となるための条件を述べています.
これも, 商多様体の基本定理を知っていれば簡単です.
他にも, 商多様体の応用として, E をバナッハ空間, G(E) を E 上のグラスマン多様体とする時,
X = E × G(E) 上の同値関係 R を x, y ∈ E, F, F' ∈ G(E) に対して,
(x, F) ≡ (y, F') mod R ⇄ x+F = y+F'
で定義すると, G^*(E) = X/R には解析多様体の構造がただ一つ定まり,
標準射影 X → G^*(E) が submersion となるという定理があります.
このように, 商多様体を知っていると, 多様体から新しい多様体を構成するための
テクニックが非常に豊かになります.
文責: Dr. Kazuyoshi Katogi
前の会社にいた頃、管理部に配属されて一日目に、
部長から仰せつかった業務が印象的でした。
『部品の長さと直径と内径の範囲を数値で入力すると、
その範囲のサイズの部品を扱っている外注さんが検索されて表示されるような、
そういうシステムが欲しい』
私は部長から外注さんと部品のサイズ一覧を見せてもらって、
『それならば作れますよ』
と即答。
3ヶ月くらいかけてシステムを作りました。
検索システムのマクロ自体は簡単で、5分もあれば入力できたのですが、
データベースとしてのデータを入力するのが大変で、
そこで3ヶ月かかったのです。
それにしても、その 5分でできる検索システムのマクロ。
今まで、その会社では誰にもできなかったらしい。
私の前の担当者がエクセルに詳しかったらしいが、
彼には数学の知識がなかったので、そのマクロはできなかったのだ。
そのマクロは、数学の知識を使うが、まさかこんなところで役に立つとは、
私も予想していなかった。
ささやかな思い出である。