kazz の数学旅行記

数学の話題を中心に, 日々の知的活動の旅路を紹介します.

2023-01-01から1年間の記事一覧

マッカーサーの証言, 対訳. (日本に出回る虚偽の修正)

『マッカーサーの告白』と言う怪文書が日本中に広く出回っています。 内容を要約すると、『第二次世界大戦は日本が正しく、アメリカが悪かった』というものです。 しかし、この内容は虚偽です。 マッカーサーはこんなことは何も証言していません。 実は、私…

関数の連続性と関数の制限の話題

ブルバキ数学原論, 位相線型空間 vol.2, p.32, 命題4 で, 『u は M × F で連続であり』 と言う記述があります。 E, F, G は位相線型空間で, u : E × F → G は双線型写像なのですが, 実はこの記述の意味は 『任意の点 z ∈ M × F に対して u : E × F → G は点 …

数学知恵ノートの更新

数学知恵ノートを更新しました。 [1] 大学数学を独学するための参考文献 Part 1 [2] 大学数学を独学するための参考文献 Part 2 です。research gate や amazon に貼っておいたリンクが切れていたので、 記事を更新しました。

BGE が ZFC の保存拡大であることの有限の立場での証明 (atom からなる集合を持つと仮定して良い.)

この pdf(公理的集合論入門) で, atom からなる集合を持つ BGE が atom からなる集合を持つ ZFC の保存拡大であることの有限の立場での証明を与えています. ただし, この pdf の中では, atom を個体と呼んでいます. ここ 1ヶ月くらい, この保存拡大の超数学…

今日までの数学 2023/10/1

今日の時点での進捗状況 [1] BGE が ZFC の保存拡大になることの証明の pdf 作成. (atom からなる集合を許容する集合論について.) ジェネリック拡大と置換公理のあたり. [2] [ブルバキ位相線型空間] vol.1. 双対関係と転置写像. [3] [ブルバキ代数] nilpoten…

位相線型空間の補足ノート

ブルバキ数学原論、位相線型空間の補足ノートを公開しました。 まだ途中ですが、順次更新していきます。

今日までの数学 2023/09/10

今日の時点では, [ブルバキ位相線型空間] 第2章, §5 まで終了. 第 1 巻の p.79 の命題 6 の証明は, H が E から R へのアフィン写像のグラフであることの証明が, 修正が必要となります. [岩波位相幾何学 I] 実シューベルト多様体による実グラスマン多様体の …

自然数のパラドックス.

今回の数学エッセーでは, 前回の正則性公理のパラドックスに引き続き, 自然数のパラドックスを紹介します. 形式的体系として, ZFC を考えます. ZFC の言語を L とし, L に現れない定記号 b を L に追加した言語を L_b とします. そこで, ZFC の公理シェーマ…

正則性公理にまつわるある種のパラドックス.

今回の数学エッセーでは, 正則性公理にまつわる, ある種のパラドックスを紹介します. T を形式的体系 ZF もしくは ZFC とします.T の無矛盾性は仮定します. T の言語を L とし, L に現れない定記号 f (0 変数関数記号) を L に付け足した言語を L_1 とします…

今日までの数学 2023/9/3

ここ一週間の勉強. [1] 岩波位相幾何学 I: シューベルト多様体による, 実グラスマン多様体の CW 分割. [2] ブルバキ代数フランス語版: 交換子.

今日までの数学 2023/8/27

今日の時点では [1] ブルバキ代数フランス語版: 群の extension と半直積. [2] 岩波位相幾何学 I: グラスマン多様体の CW 分割. シューベルト多様体. [3] ブルバキ位相線型空間: 局所凸空間での凸集合の分離.

Amazon へ投稿したカスタマーレビューの削除について

この度、私が Amazon に投稿していたカスタマーレビューを全て削除しました。 理由は、Amazon というサイトの安全性・信頼性の問題で、Amazon にカスタマーレビューを掲載していると、トラブルに巻き込まれるからです。

Sp(n) の SU(2n) への実解析的埋め込み

さて, 今回は, 岩波書店『位相幾何学 I』p.25, 例題 2.9 に述べられていた演習問題について少し解説します. 定理の statement は以下の通りです: (i) C^n から R^{2n} への実線型空間としての同型 f : (z_1,・・・,z_n) \mapsto (x_1,・・・,x_n, y_1,・・・…

join と単連結性.

今日の数学の勉強は, 岩波位相幾何学 I, p.53, 定理 4.16 の証明をフォローしていました. この定理は, X が空でない位相空間, Y が弧状連結な位相空間の時, その join X*Y が単連結になるという定理です. 位相幾何学I での証明は, strong join の場合に適用…

稠密開集合の有限個の共通部分.

今回の数学エッセーでは, 位相空間 X の二つの稠密開集合 U, V の共通部分 W が, 再び稠密なることを証明します. LaTeX version はこちら. (定理 2.1.1.) A ⊆ X に対し, A の X における閉包を [A] と表すと, ブルバキ 数学原論 位相 vol.1, p.12, 命題 5 よ…

ブルバキ積分 vol.2 の定式化の不備.

ここ 2日くらいのうちに気づいたのですが、ブルバキ積分の vol.2 で、測度と関数の積の定式化についての不備をみつけました。局所コンパクト空間 T 上の複素測度 θ, T 上の複素数値局所 θ 可積分関数 u と T から補完数直線への写像 f に対し, [1] f が uθ …

岩波位相幾何学 I 補足ノート更新

位相幾何学 I 補足ノート LaTeX 版 更新しました. 更新場所は, 無限 Stiefel 多様体, 無限グラスマン多様体, 無限有向グラスマン多様体, 無限 m 枠の部分です. このトピックは, 位相幾何学 I の本文では大雑把に紹介されていただけですので, 今回, 改めて, …

局所コンパクトハウスドルフ実位相線型空間

今話題の CHAT GPT に、次の質問をしてみました: Q: 局所コンパクトハウスドルフ実位相線型空間は必ず有限次元ですか? CHAT GPT の答え: 局所コンパクトハウスドルフ実位相線型空間が有限次元であるとは限りません。実際、無限次元の局所コンパクトハウスド…

今日の時点での数学の進捗状況. 2023/4/8

今日の時点では, 岩波位相幾何学 I, 無限有向グラスマン多様体の定式化の途中まで.

酔った勢い

酔っぱらいを見るたびに思うんだけど、 飲酒にまつわるニュースって、ロクなのがないと思う。 酔った勢いでケンカしたとか、 酔った勢いで通行人をぶん殴ったとか、 酔った勢いで女の尻を触ったとか、 そんなのばっかり。 逆に、酔った勢いで貧しい人たちの…

今日の時点での数学の進捗状況. 2023/3/26

今日の時点では, [1] 岩波位相幾何学 I, $S^{\infty }$ のところまで. [2] ブルバキ積分 vol.4, pp.32-33, 命題 6 まで.

Non existence proof of the classical delta-function.

デルタ関数の非存在証明についてのレポートを書きました: Non existence proof of the classical delta-function.

位相幾何学 I 補足ノート, 更新

更新しました. 岩波位相幾何学 I の補足ノートです. 位相幾何学 I の p.33, 定理 3.10 の補足です. この補足により, CW complex がパラコンパクトであることがわかります.

Dr. 加藤木 一好 / 数学ノートリンク集

このページには, 私の数学ノート (博士論文などを含む) のリンク一覧を載せておく. [0] 大学レベルの数学一般 [数学研究ノート] 数学 研究ノート [1] 数学基礎論 [数理論理学入門] 数理論理学入門 [公理的集合論] 公理的集合論入門 [不完全性定理関連] 不完…

Q/Z の有限部分群の決定.

Q を有理数体, Z を整数環とし, Q, Z の加法として, それぞれ, 有理数体から導入された加法, 整数環から導入された加法を考える. 商加法群 Q/Z の有限部分群を決定しよう. 次の定理が成り立つ: 定理: n を 1 以上の整数, A/Z を Q/Z の位数 n の部分群とする…

今日の時点での数学 2023/1/22

今日の時点で、岩波位相幾何学 I の m 枠とか Stiefel 多様体、グラスマン多様体の部分を終えています。これらの部分は、昔、古典群などの定式化をまとめた pdf と結果を照合したにとどまりますが。明日から、ブルバキ積分 vol.4 に切り替えます。

岩波位相幾何学 I, p.20, 例題 2.4 の補足について.

pdf での清書が終わりました. こちらになります. 岩波位相幾何学 I では, SP^2 S^n は SP^2 S^{n-1} の unreduced suspension Σ' SP^2 S^{n-1} に 2n-cell を attach した空間であると述べています. その証明が上記 pdf の §2.9 にあります.

今日の時点での勉強 2023/1/2

今の時点で, 岩波『位相幾何学 I』p.20, 例題 2.4 の証明を与えています. 本文の証明は随分と行間が開いており,「明らかに」なんていう言葉も見受けられますが, まるで信用できません. 証明ができたら pdf で公開します.