kazz の数学旅行記

数学の話題を中心に, 日々の知的活動の旅路を紹介します.

道徳の教科書と『考える力』

僕が中学生の頃の道徳の教科書の内容で,

唯一記憶に残っている部分がある.

長距離走の学生選手の物語で,

「練習を積み重ねることにより,

2km を 2分切って走れるようになった.」

と言う記述があった.





バカを言ってはいけない, と,

少年時代の kazz は思った.

少し計算すればわかることです.

2km を 2分

1km を 1分 = 60秒.

100m を 6 秒.

人間がそんなスピードで走れるわけがありません.

そもそも, このスピードは時速 60km で,

乗用車並みのスピードじゃないですか.





こんなごじゃっぺな道徳の教科書が,

当時の文部省の検定を通っていたのですから,

驚きですね.





今, しきりに囁かれている, 「考える力」

「考える力」とは,

数字のウソ, 教科書の欺瞞を見抜くために,

すなわち, こう言うところで使うものなんですよ!