この世には、学校の計算ドリルができても、お金の計算ができない人が、かなりいます。
どういうことかというと、欲しい金額を手に入れるために、
自分が何年働かなくてはならないのか。
この計算ができない。
他にも、経営者自身が欲しい収入のために、
どれだけのお客さんを確保しなくてはならないのか、
この計算ができない。
僕はこの両者を共に見てきています。
驚くほど、計算ができないのです。
さらに驚くことに、これらの事例では、この両者は
特別知的障害とか発達障害とかではなく、
普通の人でした。
ただ、お金の計算ができない人だった。
経営者の方については、ある塾のオーナーだったのですが、
マンツーマン 90分の授業の代金が 2,700円、そのうち講師に払うバイト代が 1,800円、
雇われ塾長への謝礼が売上の 1/3、と、
こんな価格設定で、オーナーの手元にお金が残るわけがありません。
1:2 の授業を増やせばいいから、と、オーナーから言われましたが、
オーナーが欲しい金額のためには、テナント代などを差し引く必要があるので、
生徒を 400人以上確保しなくてはなりません。
学校並みじゃないですか。
このオーナーに関しては、僕が雇われ塾長の時代に、計算の上、
単価をこれだけにしなくては採算が取れないですよ、
と、そのオーナーに忠告を申し上げました。
その結果、オーナーは塾を売却した経緯があります。
きちんと教育を受けたはずの人が、
これだけ、計算ができないのですから、恐ろしくなります。
お金の計算ができなかったそうですね。
困ったものです。