kazz の数学旅行記

数学の話題を中心に, 日々の知的活動の旅路を紹介します.

大学入試のいけないところ

僕が初めて大学入試を受けた時のこと。

 

センター試験を受けて、その後、千葉大学の物理学科の前期日程を受けました。

 

その時の問題で印象に残っていたのが、

 

『これこれこういう原子の原子核の質量欠損が何g である。

 

この時、この原子核の結合エネルギーを求めよ。』

 

という感じの問題だった。

 

(僕は今では物理は専門外であるため、用語にミスがあるかもしれない。)

 

僕は、この問題を、相対性理論の有名な公式:

 

E = mc^2

 

を使って解いた。

 

ここに、c は光速度 (だいたい、3 × 10^8 m/s) 

 

m は質量 (kg)

 

E はエネルギー (J)

 

公式の意味は、質量とエネルギーは等価である、ということ。

 

計算の仕方は、質量欠損の g 数を kg に直して、c^2 をかければいいだけ。

 

もちろん、相対性理論とか、E = mc^2 の公式の導出とか、

 

こんなことを、当時高校3年生の僕が理解しているわけがありません。

 

ただ、相対性理論の公式を暗記していただけ。

 

こんなんで入試にパスできるんですよ。

 

大学って。

 

所詮は暗記ゲームなんです。

 

こんなことのために血道を上げて、高校生みんな必死に暗記する。

 

だから、大学入試は不健全なんです。