kazz の数学旅行記

数学の話題を中心に, 日々の知的活動の旅路を紹介します.

C^1 級かつ真に微分可能ではない関数.

今回は, 微分可能関数の理論で, スカラー体が Q_p (p 進体) の時, p 進整数環 Z_p から Z_p への C^1 級写像 f で, 至る所 Df (x) = 0 で, なおかつ原点では真に微分可能ではないものを構成しました. この構成は, 何年も前ですが, ある巨大掲示板で, 代数的整数論の話題を提供されていた方が行なったものです. リンクはこちら. pdf の定理 10.1.4 です.

 

尚, スカラー体が R or C の場合は, C^1 級関数は必ず, その定義域では至る所真に微分可能となります.

 

2022/11/21 追記: リンク先の pdf のミスプリを訂正しました. p 進絶対値の右下の添え字の p のつけ忘れです.

 

 

文責: Dr. 加藤木 一好