kazz の数学旅行記

数学の話題を中心に, 日々の知的活動の旅路を紹介します.

博士論文要約版

私の博士論文の要約版を公開しました。 こちらです。 あと、博士論文の付録がこちらです。

微分多様体の基礎 2 〜解析関数の基礎〜

ミスプリを訂正しました。 p.41 の 1 行目です。 こちらです。

今日までの数学 2022/9/18

今日の時点で, ブルバキ多様体の,『多様体の向き』の 10.2.5 まで終了しています. 微分多様体の基礎 8 の pdf を見ながら勉強しています. 多様体の向きの勉強が終わったら, いよいよ, 僕の専門の homotopy theory に戻ります.

微分多様体の基礎 6 〜バナッハ多様体の基礎 II 〜

ここ数ヶ月、定式化を整理していた、ブルバキ多様体。リー群の基本のところを含めて、一段落しました。 資料はこちら。 他にも、微分多様体の基礎 3, 4 (僕のノートをスキャナーで読み込んだやつです) も, 微分多様体の基礎 2, 6 (LaTeX 版) との重複部分を…

数理論理学入門

ファイルを更新しました。 こちらになります。 今回の更新は、ミスプリの訂正です。 保存拡大の定理 (p.107) の場所です。

ベクトル値測度の絶対最小上界.

ここ一週間くらい, ブルバキ積分 vol.3 で, ベクトル値測度の理論で, スカラー体が R と C の場合の比較をしていました. T を局所コンパクトハウスドルフ空間, F をハウスドルフ複素局所凸空間, K_C(T) を T 上のコンパクト台の複素数値連続関数の全体に, ブ…

ブルバキ数学原論 積分 vol.3, p.34, 系 4 の反例.

以前, こちらの記事で話題にした件ですが, やはり反例がありました. ブルバキ数学原論 積分 vol.3, p.34, 系 4 の statement で, F を可算型ノルム空間, m を F の強双対 F'_β の中に値を取る T 上の測度とし, F'_β の標準ノルムに関して上有界とする時, m …

今日までの数学 2022/8/11

今日の時点で, ブルバキリー群 vol.2, リー群芽のところまで終了しました. 随分前に C^r_i 級多様体 (i = 0, 1 or 2, 0 ≦ r ≦ ω) の概念を定式化したので, ブルバキ多様体とかリー群の定式化を C^r_i 級の場合にどれだけ可能かを検証しています.

ブルバキ 数学原論 積分 vol.3 の一部修正.

ブルバキ数学原論 積分 vol.3, p.34 の系 4 に, 次の記述があります: 『F は可算型ノルム空間, F' を F の強双対, m を F' に値を取るベクトル値測度で, F' のノルム q に関して上有界とする時, m は (F' に値を取る測度として) 基底 q(m) の測度である.』 …

今週の数学 2022/7/23

今週は, ブルバキリー群の勉強でした. リー群芽の型射について, 検証していました.

今日までの数学 2022/7/17

現時点で、ブルバキの積分論 vol.3, p.33 のダンフォード=ペティスの定理の検証が終了しています。ベクトル値測度の一般論の途中です。 スカラー体 K が C の場合も併せて検証していますが、ブルバキの ダンフォード=ペティスの定理は、(L^1)' と L^∞ が K =…

今日の数学 : 連結リー群の普遍被覆.

今日は, 連結リー群 G の普遍被覆 H に, 標準 projection p : (H, e') → (G, e) が局所微分同型かつ群準同型になる, e' を単位元として持つリー群構造が唯一つ定まるという定理を勉強しました. 但し, スカラー体は R or C とし, e は G の単位元とします. 証…

デルタ関数が存在しないことの数学的証明.

本記事では, 物理や工学で有名な, デルタ関数が存在しないことを証明します. デルタ関数 δ の一番緩い定義は以下の通りです: R 上のルベーグ測度 μ に関して無視可能な集合 N が存在し, δ : R - N → R ∪ {-∞, +∞} かつδ は 測度 μ に関して局所可積分であり,…

Elements of Algebraic Topology 補足ノート 更新

Elements of Algebraic Topology 補足ノート 更新しました. 今回の更新では, relative cup product と relative cross product の混合バージョン (系 15.5.2) の公式の完全な証明を載せました.

先週までの数学 2022/6/19 まで.

先週は, ブルバキリー群 vol.2 の第 3 章 § 1.8 まで終わりました. 線型繊維空間についての定式化が入るので, スカラー体が離散でない可換付値体の場合です. 但し, C^r_i 級の場合での定式化となります. (i = 0, 1, or 2, 1 ≦ r ≦ ω.) 今週はブルバキ積分 vo…

今日までの数学: 2022/5/22

今日の時点で, [1] ブルバキリー群: リー等質空間のところまで. (C^r 級の代わりに C^r_i 級で成り立つかどうかの検証をしていました.) [2] ブルバキ積分: 作用素の積分. (原著ではスカラー体が R の場合の定式化だが, 複素係数の場合にも成り立つかどうかの…

今日の数学: 差し込みの直積は差し込み.

今日の数学は, ブルバキ多様体の一部の定式化です. 本当はブルバキリー群をやりたかったのですが, 予定変更でした. X, Y, X', Y' を C^r_i 級多様体, f: X → Y, g : X' → Y' を C^r_i 級型射で, f, g はそれぞれ点 a ∈ X, b ∈ X' で C^r_i 級差し込みになっ…

今日の数学

今日は, ブルバキ数学原論 積分 vol.3 の 6.1.3, 作用素の積分の補足ノートを作っていました. 本文の記述が読みづらいので, 自分で証明を確認する必要があります. 明日はブルバキリー群を勉強する予定です.

今日の数学.

今日は, ブルバキ数学原論 積分 vol.3, pp.7-9, 命題 9 とその系の証明が読みづらかったので, その補足ノートを取っていました.

ブルバキ数学原論 積分 vol.3 の勉強.

ブルバキ積分の vol.3 はベクトル値測度についての理論ですが, section 1 は K = R と仮定しています. これを今, K = C の場合に定式化し直しています. 地味〜な作業ですね.

ブルバキ数学原論 積分 vol.3, 付録, 補題 1 の証明の修正.

ブルバキ数学原論 積分 vol.3, 付録, 補題 1 の証明で, U が F' で強閉であるという仮定を課していますが, この仮定は除去しなくてはなりません. そして, 実際に除去できます. 実際, F' に於ける W の強閉包 W' が U に含まれるという部分の証明では, U が F…

今日までの数学: 2022/4/30

現時点での数学の勉強の進捗状況は, [ブルバキリー群] vol.2, リー群の商のところ. [ブルバキ積分] vol.3 可算閉グラフの性質の部分. 着々と進んでいます.

代数的位相幾何学と代数幾何学の違い

今回の数学エッセーでは、代数的位相幾何学(代数トポロジー)と、代数幾何学の違いを、専門外の一般人向けに、なるべく、分かりやすく説明することにチャレンジしてみます。 代数的位相幾何学も、代数幾何学も、図形について研究します。 円と三角形を例に…

円周率は、割り切れません!

随分昔から、円周率が割り切れた、というフェイクニュースが出回っています。もちろん、きちんとした教育を受け、それが身についている人は、そんなフェイクニュースを信用していません。しかし、世の中には、かなりの数、その種のフェイクニュースを信じて…

コロナワクチン接種 3 回目

今日の午前中, コロナワクチンの 3 回目を接種してきました. 1回目, 2回目は ファイザー製, 3回目はモデルナ製です. 早速, 全身の若干の倦怠感と腕の痛みが発生しております.

カウンセリングと 7匹の悪霊

カウンセリングではよく、相手の話を聞いて共感してあげるということをやります。しかし、そういうカウンセリングだけでなく、相手の過去を根掘り葉掘りほじくりかえして、『スッキリさせてあげる』という類のカウンセリングもあります。 しかし、人間の過去…

戦争

僕は、最近、ある経験をして以来、今後、日本と中国の戦争はまず起こらない、 と予想しています。 どんな経験かは、通信網に載せる形では書けませんが、 政・官・財の偉い人たちは、国籍、国境を越えて、ズブズブだと思っています。 本気で戦争して、自分た…

お金の計算

この世には、学校の計算ドリルができても、お金の計算ができない人が、かなりいます。 どういうことかというと、欲しい金額を手に入れるために、 自分が何年働かなくてはならないのか。 この計算ができない。 他にも、経営者自身が欲しい収入のために、 どれ…

実解析多様体の超曲面を定める正規方程式の問題.

今回の数学エッセーでは, 次の問題を考えます. (未解決です.) M を実解析多様体 (有限次元ハウスドルフで位相が可算基底を持つものとする.), N を M の実解析的閉超曲面 (超曲面とは, codimension 1 の部分多様体のこと.) で, M - N = U ∪ V (U, V は M の開…

実解析多様体の部分多様体列についての問題.

僕は学部生の頃, 以下の問題を解きました: M を実解析多様体 (特に断らない限り, 有限次元でハウスドルフ, かつ位相が可算基底を持つものとする.), N_p ⊆ N_{p-1} ⊆ ・・・⊆ N_1 を N_0=M の部分集合の減少列で, N_{i+1} は N_i の C^{s_{i+1}} 級部分多様体…